アスベストで健康被害がある、というニュースを聞いたことがありますか?
たばこの煙に例えられるくらい細かいアスベストの繊維。
未来ある子供を守るため、アスベスト(石綿)調査の分析室を設置した株式会社 山﨑組を取材しました!
※株式会社 山﨑組とは
土木・解体工事、産業廃棄物処理などを手がける島根県大田市の会社です。
アスベストとは?
アスベストは耐火・断熱・防音のための建築材料として使用されていた天然鉱物です。
そして、アスベスト繊維1本は髪の毛の5000分の1程度!!(めちゃくちゃ細かい!!)
解体工事現場などで細かいアスベスト繊維を吸い続けると、完治が難しい肺がんや中皮腫という病気になる可能性が高くなるということがわかっています。
そのため、建物を解体・補修する際は使用されている建材に、アスベストが含有かどうかを明確にする調査が必要となります。
山﨑組の取り組み
山﨑組では、そういった解体や改修時の被害をなくし、アスベスト含有建材の維持管理を目的として2024年2月、分析室が設置されました。
法律で禁止されてからも、解体や工事現場などではまだまだアスベストを使用してできた建物がたくさんあるため、周辺住民や業者さんなどの安全のため分析室で調査・分析しています。
分析室を見学!
分析室には機械がずらり。素人ではパッと見には何が何だかわかりません💦
県内でも3台くらいしかない分析の機械がここにはあるそう!
X線回析装置、偏光顕微鏡、電子顕微鏡など分析をするための機械のほか、アスベストが拡散しないような装置も揃っています。
電子顕微鏡で拡大してみてもまだこんなに細かく見えるんだ!とびっくり😲
分析室で働く
ここでは「石綿分析技術評価事業合格認定者」という資格を持った社員さんが作業をされています。
分析室に配属された北原裕己さんもその一人。
分析室は大事な調査をする場所なので、取材をするのにもちょっと緊張していましたがとても気さくで細かい質問などにもしっかり対応してくださいました。
環境問題という観点からも子どもたちに身近に危険な物質が存在することを周知していこうと取り組まれています。
子どもや孫世代に…
先の世代が見通せるような未来を作りたいと話されていました。
実は配属された社員さんは理系出身ではないとの事。
資格取得や実際の調査などを通して、これからの環境などについてもしっかり見通し、プライドを持って調査に取り組まれる姿は頼もしいなと感じました。
分析室で業務にかかわっている皆さんは一度県外に出て帰ってきた方ばかりで、同級生もいるそうです。地元に帰ってきても一緒に働ける会社がある。地元に貢献したいという思いで、入社する人もいると話してくれました。
山﨑組の環境問題・SDGsへの取り組み
山﨑組では環境問題やSDGsなどについて市内の小学校・中学校で出前授業を行っています。
環境をテーマにごみの再利用などについてみんなで考えたりするそう。
7月には、職場体験・職場見学も行われます。
未来を担う人たちに次の100年がつながっていきます。
株式会社 山﨑組 分析室について
島根県大田市久手町波根西1767-1
TEL:0854-86-8770